箕面市・豊中市の子供向けのギター教室です。

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クラシックギターの基礎練習

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そもそも基礎練習とは

どんなジャンル、それこそスポーツにおいても基礎練習は絶対に必要ですし、やらないよりはやった方が上達は早いと思います。
野球でしたらキャッチボール、バットの素振り、サッカーでしたらドリブル練習やリフティング、パス回しなどが基礎練習だと思います。
どんなジャンルにおいても基礎練習は大切であり、基礎を怠ると上達が望めません。
ですから基礎練習は必ず毎日欠かさずして頂きたいと思います。
今回のコラムではギターの基礎練習について具体的にお教えします。
なお、今回ご紹介する基礎練習は、クラシックギターの基礎練習です。

ギターにおける基礎練習とは

様々なギター教則本に様々な基礎練習が掲載されていますが、全部やっていると日が暮れてしまいますので、このコラムでは効果のある基礎練習をお教えします。
ギターにおける基礎練習は大まかに分けて2つあります。
一つは左手の基礎練習、もう一つは右手の基礎練習です。
なお、基礎練習をする時に考えて頂きたい大切な事が2つあります。
① この基礎練習は何の為にやっているのか?
② この基礎練習が出来るようになると、どのような効果があるのか?
この2つを常に意識して基礎練習をして下さい。この2つを意識せずに、ただ漫然と基礎練習をしていても効果はあまり期待できません。

基礎練習をする上で大切な事

基礎練習で最も大切なことは「力を抜く」=「脱力」することです。
「力を抜く」ことに意識を集中させて下さい。
なかなか力が抜けない、力んでしまう人は息を吐きながら基礎練習をして下さい。
息を吐くと、自然に力は抜けてきます。
では、早速基礎練習をお教えしたいと思います。

左手の基礎練習 ①

この基礎練習はコラム「クラシックギターは独学で上手くなるのか」にも掲載していますが、ここでも改めて書きたいと思います。
<左手の各指の独立を高める基礎練習>
左手各指が自分の命令通りに、また瞬時にバラバラに動かすことが出来ないとギターを上手に弾く事は出来ません。
また速く弾く事も出来ません。速く正確に弾けるようになる為にはこの基礎練習が最も効果的です。
この基礎練習は左手各指が独立して動かせるようになる為の基礎練習です。
では順番に沿って練習をしてみて下さい。
① 1弦9フレットに人差し指、1弦10フレットの中指、1弦11フレットに薬指、1弦12フレットに小指を置いて下さい。
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② その状態から中指と小指を同時に上げて下さい。同時ですよ、一つずつではありません!
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③ 今度は人差し指と薬指を同時に上げて下さい。
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④ 上の②と③を交互に素早く繰り返します。
この基礎練習は指の独立運動です。ギターを上手に弾くには左手各指が自分の命令通りに動けなければなりません。
この基礎練習が問題なく出来る人はギターを弾く上で、手先が器用と言えるでしょう。

左手の基礎練習 ②

<コード(和音)を素早く入れ替える(コードチェンジ)事が出来るようになる基礎練習>
例えばC(ドミソ)からG(ソシレ)の和音にコードチェンジする時に素早く正確に出来ますか?
<C>
2弦1フレット(ド)・・・人差し指
4弦2フレット(ミ)・・・中指
5弦3フレット(ド)・・・薬指
Cを押さえている時は上記の状態だと思います。
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この状態から瞬時にGにコードチェンジ出来ますか?
<G>
1弦3フレット(ソ)・・・薬指(小指)
5弦2フレット(シ)・・・人差し指
6弦3フレット(ソ)・・・中指
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CからGへすぐにコードチェンジが出来ない人は以下の基礎練習をやって下さい。
<コードチェンジが素早く出来るようになる基礎練習>
① 1弦1フレットを人差し指で押さえて下さい。
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② その状態のまま、6弦2フレットを中指で押さえて下さい。
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③ その状態から、今度は素早く指を入れ替えます。
人差し指・・・1弦1フレットから6弦1フレットへ移動
中指・・・・・6弦2フレットから1弦2フレットへ移動
※ 人差し指と中指を同時に移動させて下さい!
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上記の指の移動を同時にするのがポイントです。
一つずつ指を移動させるのは何の意味もありません。同時に指を入れ替えれるように何度も練習をして下さい。
もし、1弦と6弦では指が届きにくいとお感じの人は1弦と5弦で練習されても良いと思います。
1弦と4弦で練習されても良いと思います。
この基礎練習に慣れましたら、人差し指と薬指の組み合わせ、人差し指と小指の組み合わせでも練習をしてみて下さい。
<人差し指と薬指の組み合わせ>
1弦1フレット・・・人差し指&6弦3フレット・・・薬指

6弦1フレット・・・人差し指&1弦3フレット・・・薬指

<人差し指と小指の組み合わせ>
1弦1フレット・・・人差し指&6弦4フレット・・・小指

6弦1フレット・・・人差し指&1弦4フレット・・・小指

右手の基礎練習 ①

右手の基礎ではコラム「ギターにおけるトレモロ奏法のやり方」にも記載している
「連打奏法」をまずは練習して下さい。

ギターの連打奏法とは

ギターにおける連打奏法のやり方を具体的にお教えします。
左手は一切使いません。
① 右手の親指(p)を2弦の上に置いて下さい(※1弦以外なら何弦でも良い)
② 右手の中指(m)を1弦の上に置いて下さい(この状態では2弦に親指、1弦に中指が置いてあります)
③ この状態で人差し指(i)は1弦の真上にスタンバイして下さい(人差し指は1弦に置いてはいけません。1弦の真上でスタンバイです)
④ その状態で1弦開放弦(ミ)を中指(m)で弾いて下さい。
⑤ 中指(m)が1弦開放弦(ミ)を弾いた次の瞬間に人差し指(i)もすぐに1弦開放弦を弾いて下さい。
⑥ そうするとミミ~と素早く2連打が出来ます。ミとミの間は素早く連打で演奏します。
これが連打の練習です。素早く連打で弾けない方は恐らく右手に力が入っているからだと思います。力を抜いて弾いて下さい。

これが出来た人は、次に薬指も入れます。
① 右手の親指(p)を2弦の上に置いて下さい(※1弦以外なら何弦でも良い)
② 右手の薬指(a)を1弦の上に置いて下さい(この状態では2弦に親指、1弦に薬指が置いてあります)
③ この状態で人差し指(i)は1弦の真上に、中指(m)も1弦の真上にスタンバイして下さい(人差し指と中指は1弦に置いてはいけません。1弦の真上でスタンバイです)
④ その状態で1弦開放弦(ミ)を薬指(a)で弾いて下さい。
⑤ 薬指(a)が1弦開放弦(ミ)を弾いた次の瞬間に中指(m)もすぐに1弦開放弦を弾いて下さい。
⑥ 中指(m)が1弦開放弦(ミ)を弾いた次の瞬間に人差し指(i)もすぐに1弦開放弦を弾いて下さい。
⑦ そうするとミミミ~と素早く3連打が出来ます。ミとミの間は素早く連打で演奏します。

最後に親指も入れます。
① 右手の親指(p)を今度は1弦の上に置いてスタンバイして下さい。
② 人差し指(i)、中指(m)、薬指(a)、は1弦の真上(空中)にスタンバイして下さい
(人差し指と中指と薬指は1弦に置いてはいけません。1弦の真上でスタンバイです)
④ その状態で1弦開放弦(ミ)を親指(p)で弾いて下さい。
⑤ 親指(a)が1弦開放弦(ミ)を弾いた次の瞬間に薬指(a)もすぐに1弦開放弦を弾いて下さい。
⑥ 薬指(a)が1弦開放弦(ミ)を弾いた次の瞬間に中指(m)もすぐに1弦開放弦を弾いて下さい。
⑦ 中指(m)が1弦開放弦(ミ)を弾いた次の瞬間に人差し指(i)もすぐに1弦開放弦を弾いて下さい。
⑧ そうするとミミミミ~と素早く4連打が出来ます。ミとミの間は素早く連打で演奏します。これでトレモロの完成です。

以上、連打について書きました。4連打が出来るようになりましたら親指(p)のみ違う弦に変えてみて下さい。
<パターン1>
親指(p)1弦 + 薬指(a)1弦、中指(m)1弦、人差し指(i)1弦 ミミミミ~
<パターン2>
親指(p)2弦 + 薬指(a)1弦、中指(m)1弦、人差し指(i)1弦 シミミミ~
<パターン3>
親指(p)3弦 + 薬指(a)1弦、中指(m)1弦、人差し指(i)1弦 ソミミミ~
<パターン4>
親指(p)4弦 + 薬指(a)1弦、中指(m)1弦、人差し指(i)1弦 レミミミ~
<パターン5>
親指(p)5弦 + 薬指(a)1弦、中指(m)1弦、人差し指(i)1弦 ラミミミ~
<パターン6>
親指(p)6弦 + 薬指(a)1弦、中指(m)1弦、人差し指(i)1弦 ミミミミ~

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右手の基礎練習 ②

アルペジオ(分散和音)練習は効果のある練習方法の一つです。
まずは楽譜をご覧ください。
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このアルペジオ練習は全て開放弦を使用します。
①~⑥まで順番に練習をしてみて下さい。

① 6弦開放(ミ)→ 3弦開放(ソ)→ 2弦開放(シ)→ 1弦開放(ミ)
② 6弦開放(ミ)→ 1弦開放(ミ)→ 2弦開放(シ)→ 3弦開放(ソ)
③ 6弦開放(ミ)→ 1弦開放(ミ)→ 3弦開放(ソ)→ 2弦開放(シ)
④ 6弦開放(ミ)→ 2弦開放(シ)→ 1弦開放(ミ)→ 3弦開放(ソ)
⑤ 6弦開放(ミ)→ 2弦開放(シ)→ 3弦開放(ソ)→ 1弦開放(ミ)
⑥ 6弦開放(ミ)→ 3弦開放(ソ)→ 1弦開放(ミ)→ 2弦開放(シ)

まとめ

今回はクラシックギターの基礎練習について書いてみました。
上記以外にも様々な基礎練習がありますが、全てを練習する必要はありません。
自分にとって苦手なテクニックの基礎練習をすれば良いと思います。
どの基礎練習からしたら良いか分からない人はこのコラムに書いた、上記の4つの基礎練習をするのが良いと思います。
左手の基礎練習2つ + 右手の基礎練習2つ
この4つからまずはやり始めて下さい。
エレキギターの基礎練習はまた後日、このコラムに書きたいと思います。

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