理性の眠りは怪物を産む

今年一年、M.C.テデスコの曲と向かい合ってきました。
私にはもう教えてくれる先生はいません。自分で努力するしかありません。
M.C.テデスコの曲に「ゴヤの24のカプリチョス」という24曲の曲集があります。
元々はスペインの画家、フランシスコ・ゴヤ・イ・ルシエンテスという画家が80枚にも及ぶ銅版画を出版しました。
テデスコはその中から24枚を選び、曲を書きました。
当時のスペイン社会が如実に表現されています。
政治の腐敗、男女の不純異性交友、裏切り、失望などがこの80枚の銅版画に描かれています。
私はゴヤの銅版画集も購入して一枚一枚、丁寧に見ました。
いつの時代も人間は愚かで、自分が何をしているのか分かっていないもんです。
キリスト教の聖書ではイエス・キリストが十字架に架けられた時、彼はこう言いました。
「父よ、彼らをお赦しください。彼らは何をしているのか分からずにいるからです」
今もって、自分が何をしているのか分かっていない人が沢山います。
自分の発言や行動がどれだけ人を傷付けているのか分かっていない人が沢山います。
画像はゴヤが描いた「理性の眠りは怪物を産む」です。
意訳すれば「理性が眠れば怪物が現れる」という意味だと思います。
普段、我々は他人と接する時に理性を保って相手に失礼のないようにします。
しかし一旦理性が無くなれば、暴言を吐き、またある人はパワハラ、セクハラをします。
人間の最も醜い部分が現れる瞬間だと思います。
画像の寝ている人物はゴヤ本人だと思いますが、背後にはフクロウ、コウモリなどの怪物がいます。
いつの時代も人間は「理性が眠れば怪物を産む」のだとこの絵を見て、またこの曲を演奏しながら強く思います。
この絵を描いたゴヤに、またこの絵に曲を書いたテデスコは、やはり紛れもなく天才だと思います。
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