なんちゅう友達なんや!

世間一般で言う「クラシック」なる物を勉強する上で、どうしても外せない物が「キリスト教」なる宗教です。
「音楽の父」と呼ばれたヨハン・セバスチャン・バッハはルター派のプロテスタントでした。
バッハが作曲した無伴奏ヴァイオリン・パルティータやヴァイオリン・ソナタ、無伴奏チェロ組曲などはクラシックギターでも重要なレパートリーとして私も若い頃はよく練習をしていました。
日本人の1%にも満たないクリスチャン人口の中で、讃美歌の中で1番よく知られている曲が「いつくしみ深き」/C.コンヴァース だと思います。
「慈しみ深き、友なるイエスは」で始まる讃美歌は多くの日本人にとっては結婚式、又はキリスト教での葬儀でよく歌われる讃美歌でもあり、キリスト教幼稚園時代を過ごした私にとっては馴染み深い曲でもあります。
クラシックギターを本格的に勉強していた時、武満徹という作曲家に出会いました。
出会ったと言っても直接お会いした事はありませんが、日本人作曲家、とりわけクラシックギター界に於いて、武満徹という作曲家を知らないクラシックギタリストはいません。
沢山の著名なクラシックギタリストに武満さんは作曲もしました。
私自身は武満徹さんの「小さな空」が大好きで、メゾソプラノの泉山加奈子さんとよくこの曲を演奏しました。
この曲の2番の歌詞は「夕空見たら 教会の窓のステンドグラスが真っ赤に燃えてた」とあります。
武満徹さんご自身の作詞なので、恐らく武満徹さんも幼少期の頃、教会に行っていたのかもしれません。
話を「いつくしみ深き」に戻したいと思います。
この曲は元々は讃美歌でしたが、先程ご紹介した武満徹さんがクラシックギター独奏に編曲して「ギターの為の12の地球のうた」の中に編纂されています。
文部省唱歌だと「星の世界」または「星の界」と題されていますが、曲は「いつくしみ深き」です。
武満徹さんが編曲された「星の世界」は副題に「What a friend」と書かれています。
こちらは実は正式な曲名で無く、正しくは「What a friend we have in Jesus」になります。
恐らく宗教色を消したかったのだと思いますが、私自身、関西人なので関西弁で訳したいと思います。
「なんちゅう友達なんや、イエスという奴は」
感嘆文で書かれているこの曲名。そして武満徹さんの素晴らしい編曲により、クラシックギタリストがこぞって弾いております。
私もこの曲を弾く度に幼少期を思い出し、辛い時、苦しい時は幼い自分が今の私を慰めてくれるような気がします。
現状、子供も大人も生きにくい時代になりました。政治が不安定で人々が憎しみ合う事を私は常に危惧しています。排他主義、差別発言をする集団を眼にする度にギターを弾き、そして「今私が出来る事は何だろう?」と自らに問います。
私の活動が一人でも多くの人に音楽の素晴らしさ、ギターの素晴らしさを届ける事が出来ますように祈りたいと思います。
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