箕面市・豊中市の子供向けのギター教室です。

   箕面市・豊中市の西尾ギター教室

大野朱美先生との想い出

   

私のギター人生に於いて、最初の先生が豊中市服部にある大野ギター音楽院の創設者、大野朱美先生でした。

16歳からエレキギターを独学で始め、18歳即ち高校3年生の12月に大野先生の所に弟子入りしました。

高校3年生の10月に大好きだった彼女に僅か1週間という短いお付き合いの末、アッサリと裏切られ、フラれてしまいました。

その時の失望感、絶望感は計り知れないものがありました。

しかし、ギターだけは弾き続けていました。

高三の秋、他のクラスメイトは大学進学や就職、専門学校進学を決めていましたが、私は大好きな彼女にフラれた事で意気消沈し、ギター以外は何も手につかなくなりました。

相当悩みました。

そして、「俺にはギターしかない」と思い、当時通っていた高校の音楽の先生に「大阪音楽大学のギター科に進学したい」と相談しました。

高校の先生は大野朱美先生と友達でした。

「大野ギター音楽院に行きなさい。私から大野朱美先生には伝えておくから」と言われ、私は大野ギター音楽院に行く事にしました。

大阪音楽大学には当時、クラシックギター科しかなく、私はエレキギターとアコースティックギターしかやった事がなく、不安でした。

梅田にあるササヤ書店で「ソルの20の練習曲」を購入し、弾いてみました。

それまではエレキギターはタブ譜でしか演奏してしていませんでしたが、クラシックギターは全て五線譜で書かれています。

私は小学生の頃、ピアノを習っていたので、久しぶりの五線譜に勘を取り戻すのには時間が掛かりましたが、ソルの20の練習曲の第1番をとりあえずやってみようと思いました。

しかし、弾けない😭

そもそもクラシックギターの右手は指弾きです。エレキギターの右手はピックを用いて弾いていましたが、クラシックギターは完全に右手は指弾きです。ここで最初に躓きました。

「とりあえず大野ギター音楽院に行ってから基礎を教えて貰おう」と思い、ソルの20の練習曲の楽譜と松岡良治のM30のギターを持って大野先生の元へ駆けつけました。

大野先生の第一印象は関西のおばちゃんでした。

こんな人がクラシックギターを教えてくれるのかと思いましたが、レッスンはとても優しく教えて頂きました。

私がソルの20の練習曲を見せると、「西尾君にはまだその曲は早いからもっと簡単な曲から始めようか」と言われ、大野先生が作成した教則本に乗っ取り、基礎から丁寧に教えて頂きました。

そして、ソル、カルカッシ、カルリ、アグアド、ブローウェルの練習曲を中心にレッスンして頂きました。

大野先生には色んな事を教えて頂きました。

セゴビアという偉大なギタリストがいた事、そして何より大野朱美先生は自腹を切って、海外の著名なギタリストを大阪に呼んで、演奏会を定期的に開催しておられました。

若かった当時の私には大野先生の偉大さと懐の深さが分からず、分からない事は大野先生に何度もお聞きしました。

「西尾君、今度は〇〇というギタリストの演奏会を開催するから聞きにおいで」と言われ、沢山の著名なクラシックギタリストの演奏を聞きに行きました。

マヌエル・バルエコ、デヴィッド・タネンバウム、デヴィッド・ラッセル、エリオット・フィスク、ロベルト・アウセル、ぺぺ・ロメオ、山下和仁、、数えたらキリがないくらいのギタリストの演奏を間近で見ました。

大野先生は赤字覚悟で、大阪で著名なギタリストの演奏会を主催されました。

これは並大抵の事ではありません。大野先生の人柄だと思います。

大野先生には一年ほどレッスンを見て頂き、無事に大阪音楽大学のギター科に進学出来ました。

大阪音楽大学を卒業後、第48回九州ギターコンクールで第3位を受賞した時は心の底から喜んで下さいました。

私がギター教室を自ら主催すると決めた時、大野先生からこんな言葉を頂きました。

「西尾君、ギター教室をするのなら、金儲けの事を考えたらアカンよ。ギターを好きな仲間を増やそうと思いなさい」

この言葉は今でも私が大野先生から頂いた言葉の中で最も印象に残っている言葉です。

大野先生から色んな事を教えて頂きましたが、1番は「ギターを弾く楽しさ」を教えて下さいました。

私にとって大野朱美先生はかけがえのない師匠です。

私は人生の中で3人の先生にギターを習いました。

大野朱美先生、藤井敬吾先生、岩崎 慎一先生。

どの先生もそれぞれに素晴らしい先生です。

この3人の先生を見習ってこれからもギター教室を頑張って行きたいと思います。

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